――ガチャ

あ、なぎさ!おかえりなさい。

「ただいま、。僕がいない間、いい子にしてた?」

そう言いながら、なぎさはわたしをなででくれる。

すこし冷たい手がきもちいい。

その手にすり寄りながら、わたしは答える。

―うん。なぎさにいってらっしゃいしてから、ずっと待ってたんだよ。

「そっかそっか、偉いなあ。今日、暑くなかった?大丈夫?」

―なぎさがエアコンつけてくれてたから、お昼もつらくなかったよ。

が元気でよかった。」

―ありがとう、なぎさ。

「さてと。僕は着替えてくるからね。

 そしたら、うんと可愛がってあげる。

 ああ、でもそのまえに夕飯かな。 

 もう少しだけ、待っててね、。」

リビングにわたしひとり。

5分くらいでなぎさは戻ってきてくれるはず。

おうちにいるときは、

いっしょにごはんを食べたり

ブラシをかけてくれたり

おはなしをきかせてくれたり。

なぎさがいるとすごくたのしい。

おやすみ。

おはよう。

そうして、なぎさと毎日過ごす。

なぎさがいなくなったら、わたしはどうなるんだろう。

わたしがいなくなったら、なぎさはどうするんだろう。

「お待たせー。どうしたの?そんな顔して。」

―なぎさ、なぎさ。

―わたしね、なぎさのことが大好きだよ。

「うん、僕もが好きだよ。」

―なぎさがいれば、どんなときでもたのしいの。

「それは嬉しいなあ。」

―だからね、なぎさがいないと、すごくさみしいの。

「僕もだよ。だから、家にいる間はずっとと一緒にいたい。

 今日は一緒にお風呂に入ろうか。ゆっくり、一緒に。」

―なぎさ、なぎさ。

―ぎゅってして。

「わかった。ほら、おいで」

なぎさの胸にとびこむ。

そっとわたしを抱きしめてくれる。



「愛してるよ、。いままでも、これからもずーっと。」

私たちは、そっと、顔を近づけた。